080424愁える空を霧雨が湿らす春の終宴

楽譜に書き写せない微音
惑いながら生きるより惑うために生き
透明な液体となって流れる小糠雨があなたの涙と痛みがはしる

ならば 哀しみの涙を命のかぎり溜める
花弁(HANABIRA)になりましょう

花弁が碎けたら存在は失われる
零れた涙は
大地を桜花弁で埋め尽くしすべてを受け止めよう
わずかに残る体温で穏やかにあたためていたい
冷淡な大地への逃避行は身を呈して守るわ

存在が失せても
桜蘂降る輪廻に願い預け
あなたの想いを
次なる生命へと魂を託しつづけよう


涙雨の透明な一粒が
葉の透き間から射込む眩しく直進する光を捉え輝き
桜若葉へ降る雨音が変ロ長調を奏でる調べは
微笑みを取り戻した合図
そして
仄暗い景色が雨に洗われ鮮やかな彩りを飾り心躍る
残花のお別れね
優しさの陽射しにメロディを聴き写した楽譜
余韻を喜びの潤う涙で湿らせ
花弁は小川のせせらぎに揺られ筏となり

花散る里へ還ります
 takako.