満月が反対側の山脈を照らす今宵
山々は偽りの白夜を過ごす
山肌の雪の白さが青白い空気に凍り付く

もう忘れてしまって 忘れてしまった振りをしていても
やっぱり、過去の儚い夢を引きずっている 
愚かな像なのよと
今宵だけ幻のように見える山の影絵が教える

不意に流れ落ちる温かな涙は時という薬が
泣いてもいいよと処方してくれたのね
我執と判るからなお涙が溢れてとまらない

過ぎてしまったことをと思いながらも
意外にも涙を零す弱い自分にはっとなる 
紺碧の空で無邪気に笑うフルムーン
泣き笑いの顔になるね 優しい

強い想いより儚い想いのほうがが永遠を得ているのか
エゴで考えてしまう
愚像を取り払いたい偽りの白夜

こんな夜があってもいいよね



平山郁夫画伯の絵、月光のらくだ行に色合いが似ていました。
山そしてらくだの影が儚く綺麗です。
綺麗なので、影がでてくる気分を書いてみました。
寂しい年の瀬な感。ご冥福をお祈りいたします。