カテゴリ:
2013.3.18.@スイートベイジルSTB139 
古川展生×塩入俊哉SUPER DUO LIVE
20130318
プログラム
1.  アヴェ・マリア/G.カッチー二 古川展生ベストコレクション-クラシック-
2. ミケランジェロ’70/A.ピアソラ ピアソラ新基準
3. 桜の時に/塩入俊哉 Romantic Stories on cello
4. オブリビオン/A.ピアソラ ピアソラ新基準
5. 南へ帰ろう/A.ピアソラ ピアソラ新基準
6. 愛の悲しみ/クライスラー 古川展生ベストコレクション-クラシック- 
7. 水のない河/塩入俊哉 Tokyo3a.m. 
8. ブエノスアイレスの秋/A.ピアソラ ピアソラ新基準
9. ラ・クンパルシータ/ロドリゲス
    
   休憩
10. タンゴ組曲.2/A.ピアソラ
11. My favorite things/R.ロジャース
12. 約 束/塩入俊哉
13. おくりびと/久石譲
14. Onda Nueve/A.ピアソラ ピアソラ新基準
15. Fuga y Misterio/A.ピアソラ ピアソラ新基準
16. Historia de un amore/カルロス
17. ブエノスアイレスの冬/A.ピアソラ ピアソラ新基準
 encore
18. 地平を航る風に/古川展生 イツクシミ
19.エストレリ―タ/MM.ポンセ

先週書いた記事へ続きを書き足している際に、一発で消してしまいました(大涙)
コメントは他で残っていましたのでコピペしました。あぁよかった。
書き直しました。よろしければ 
☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;
爆弾低気圧??低気圧の発達の原動力は寒気と暖気のぶつかり合い。ぶつかりあいではございませぬが、曲を構築するDuo演奏のせめぎあう刺激、両者の勢いが強いほど急速に発達〜選曲の多彩さ、ロマンティックな優しさとエネルギッシュな迸り、急激な温度差は上昇気流へと刺激しちゃいましたかしらん。3月18日@スイートベイジルSTB139

桜のほころび始め、温かな春の陽気にも浮き立つ気持ちを穏やかに静めるカッチーニのアヴェマリアでライブは開幕しました。
チェロのす〜〜〜っと真っ直ぐ滑り込む音色の遠近が弦楽器ならではの音色でじわっと沁みてきます。崇高な光が教会の天井から降りてくる錯覚を聴き、ヴィヴラートの甘美ながら悲劇的でもある翳りの調べに吸い寄せられます。チェロの流す涙が玉で集まり転がる涙のしずくに光が反射する如くな高いピアノの音の煌めき、またピアノは伸びるチェロ音の隙間を均等にきっちり埋めていくメロディの対照、余韻の音色までをサポートしている。
甘美で気品を示した始まりに、さぁいくよ〜とお互いの目線が合致した(ワイルドな古川さんにきゅん)ところで、ぞぞっっと私達の神経を逆撫でする、違うっ 擦り上げる強烈なノイズはミケランジェロ'70
ライブではやはり格別。鳥肌立ちます。弾かれた如くぐいぐい追われ疾走する展開。チェロのBowingの伸びと鋭いキレがリピートされ、低音のピアノがテンポをきっちり抑えている、絡みが鮮やかで安定しているので、ハラハラがない。嬉しくなっちゃう。そうでした心が躍ってしまうピアソラへ私の聴く気持ちが変化しているのを思います。
ディープな世界に惹かれいまや、病み付きになっていたのですね。おほほ
桜の時に
冬の夜、雪が光に反射して舞い上がる情景に春の桜を憶う曲ですね。でも丁度桜が開花し見ていましたので、咲き誇る春の日を夢見、山里で春を待ちわびている桜の固い蕾をふと思いました。冷たい風に楚々とした木々が揺れる。たおやかな調べに淡い桜の香りが流れる幻想…そんな光景を描きました。
オブリビオン
ワタクシ、ピアソラ作品で最近一番好きな曲なのです。弦楽器の大好きな遠近な音色、チェロの最初のその音がひときわ沁み入り忘却の悲しみを過去から連れてきます。記憶がぼやけて忘れ去らせていたと安堵を思いたいが哀切の音色には苦しみがつきまとう。つまびく音に忘れてはいないと興される記憶。静かな演奏ゆえの研ぎ澄まされた感覚が、いつも一緒にいても相手には判らない孤独な瞬間が襲うと、知らせてしまう。Duoの絡みが空気のように自然であるほど哀切が沁みるのです。
どん底からピアソラが帰郷を願った南へ帰ろう(CDの記載のタイトルにしました。南へ行こうです)
前曲から繋がっているんじゃないかしらな選曲に、憧憬が優しいメロディで流れる、暖かな人達のおかおも思い浮かびます。そしてピアソラならではのタンゴのリズムでエッジがぐいぐいとアツくなるのは望郷への高まり、チェロのずっしり重厚なメロディーが陰鬱な苦渋を滲ませる。原曲では絶えず同様に刻まれるタンゴのリズムをピアノは後半をヨーロッパの風土を想わせる流麗なアルペジオでダイナミックな流れへと曲想を変化させている。一番二番三番、主旋律は同じながら情景を変えるアレンジにチェロも表現が自ずと変化しているの。さすがの構築。
さりげないアレンジの妙がひときわ際立たった
ヴァイオリンの名曲、クライスラー愛の悲しみ
古川さんが塩入さんのアレンジを讃えてくださり喜(笑)何気ない小さなモティーフという音符がチェロにそっと手を添える優しい始まりから耳に慣れたピアノの伴奏が、くるくる変化する転調が移ろい易い女心。まぁ男心もありですが(笑)感傷の振り幅大きいのが悲しみに翻弄されている喜びでない魅力です。中間の喜びとも取れる明るい調べははしゃいで、でも悲しみですからね。変化ははやいのよ。
以前川井さんのコンサートでクライスラーは自作ということを長年隠して有名な作曲家が創ったのだと偽っていた。当然曲は評価されて、でも聴衆はクライスラーのテクニックを聴き逃さなかった。というお話。曲が進むにつれ、細やかなアレンジに拍車がかかり、機敏な動きな音の構築は曲の外面でない内面から私達は魅了されている。ヴァイオリンの技巧曲を歌い上げるDuoの音色はここにしかない。ピアソラ以外でも確信できます。

ピアソラのオブリビオンがお気に入りな私ですと書きました。水のない河はこのオブリビオンと同じ忘れられない想いが走ります。ドラマティックな曲の表面に見える光景がオブリビオンであり、ピアノのすごみのある低音と激流のアルペジオ(同時に)が内部の水のない河であると。チェロの深い調べが深く深く掘り下げて慟哭の感情を荒び無く表現していたと聴きました。
一部も終盤、ブエノスアイレスの秋
昨年は夏が長く冬がすぐに来てしまったので、秋をたっぷり回想しました。
ウソよ(笑)秋と申しましてもピアソラですから、爽やかな秋晴れ、虫の声…はどこの季語?どこが秋なんじゃい!晩夏の勢いを煽る躍動と木の葉が風で堕ちる(私のハートに)チェロの音色の官能的なこと。ピアンのメランコリックな秋の対比は嵐の前の静けさであった。チェロの音色が大型台風の襲来、荒れまくる暴風雨。スゴかった。今日の春の嵐よ。
ラ クンパルシータ
有名なタンゴですね。お馴染みのメロディーが流れる前にはブエノスアイレスの秋の威力が余裕で運ばれてきた序奏。くいっくいっとターンを見る歯切れの良い情熱のリズムが刻まれているのを当たり前の如く聴いていますが、チェロとピアノなのよと目からウロコ。どことなく翳る曲が仄くらいダンスホールとお似合い。お酒に酔ったお客さまが絡んでくるのを振り払う仕草をチェロのシャープなエッジに聴いていました。

第二部は初披露の曲
ピアソラのタンゴ組曲No.2
古川さんがお話なされたギターDuoアサド兄弟へピアソラが書いた曲です。音楽上下するチェロの音域技巧がものすごく微細な表情はこの曲が多彩な変化に富んでいて、軋み上げる語り口とふっと虚無を生む空間等、起伏も大きい難曲であると判ります。大らかな旋律がタンゴの流れでそよぐ風のピアノの音色とジャストフィットする、総てに美しい流れの感じが、骨太で濃厚に密になる作品とは違う、クールに精巧な音型を作り上げるDuoの緻密性が現れていて、曲毎で知的なスタンスを持つ、創ってしまう世界。ピアソラの激情には燃え盛る真っ赤と、クールに、でも大やけどを負う燃え続ける青白い炎があるのですね。今回の最大発見!
もしかしたらお互いに食らいついていく曲は私達もヒートアップして一体となりますが、ギターDuoの曲だけにチェロとピアノDuoはバラバラに聴こえる危険性もあったはずです。お二人の演奏を当たり前の如くにぼぉおおっと酔って聴いておりました、と記しておきます。
う〜〜〜ん素敵と唸っていれば、私のお気に入りが続きます。 
My favorite things
春のお義理の声が懐かしい仁和寺の川井郁子さんVer.かしら〜と期待しつつ、古川さんVer.でした。桜の舞うお寺が消えてゆくこここは@STB139、ジャジーさも加味したワルツ。しなやかな音さばきに夢心地。
今一押しの曲は約束塩入さんの作品です。今日はチェロVer.
確かね、古川さんは塩入さんを持ち上げてくださったおしゃべりが。「人生に疲れている…」微妙にずれていきました(爆笑)
チェロとピアノが同時に入る出だしが堪らないです。ここで一撃をくらうワタクシ。この一音で涙が落ちそうになります。曲には約束という愛が支えになっているので、極上の優しさでしっとりと心のひだに触れる伸びやかな演奏が気持ちを静かに語っている。中間部での柔和なピアノのソロにハッとなり、人の姿が記憶で蘇ってきます。メロディが覚え易いので歌詞も一緒に覚えてくださいませ。
おくりびと
映画中の場面に今頃が重なります。アレンジは塩入さんVer.エレガントな調べに脈々と生きている感性の流れには凛とした空気感があり、気品高い。このVer.が私にはお馴染みになりつつあります。
コンサートも終盤、ピアソラがお待ちです。
まずはOnda Nueve
古川さんがチェロを叩かれる仕草と音に胸も高鳴って。そこからチェロが一気に下降して、俄然フレキシブルにアプローチするピアノとの火花を散らすバトル。超かっちょいい〜〜
チェロのフーガSoloの調べで判るFuga y Misterio
このDuoの音楽感性は同じDNAで螺旋が組まれているんじゃない。乱れずとことんまで濃密なフーガ。お互いの螺旋を強固にぐいぐい締め付けて鋭い集中力で見事に捌き切っていく。メロディアスな感傷にうっとりもラストへ向かう掛け合いには息も付けず悶絶。
ピアソラで一気にと思いきや、
お初のラテンナンバー?タンゴ色が強いHisgoria de un amore
ピアノの低音がきっちり入れるタンゴ色つよいアクセントに朗々と歌うチェロの情熱を聴きながら、中間部の耳なつっこいメロディにどこか懐かしさを覚えていました。ポピュラーソング風の親しみやすさがステージとの距離を縮めてくださいます。
ラストはピアソラ、ブエノスアイレスの冬
今年はほんっとに寒かった冬。厳しい大地の営みが弾き切られるエネルギーを目一杯貰いました。
厳しさを秘めた音色、重心と重厚が備わった構築に光る切れ味鋭いアクセント、強烈なダイミズムが束となって、ピアソラの作品の見合ったスケールの大きさを築き上げていく。 ガップリ四つ、じゃない、二つに組んだ入魂の演奏、 唖然でした。拍手喝采のこれまた嵐〜

アンコールは聴きたいこの曲、地平を航る風に
この曲だけばバックに音も加わって。これもいいですね。ホップ・ステップ・ジャ〜〜ンっプ!心がほっかほっか温まり、爽やかな笑顔で背中を押してくださる曲。すくすくと伸びて欲しい、総ての成長を望めば、被災地へも届いて欲しい曲であると。切望します。
ラストのエストレリ―タですっと気持ちの奥の奥が緩まっていく感覚。
そこには言い様のない幸せな安らぐ空間に身を置く自分を感じる。
身体の芯も安易に緩まるものではない。ピアソラのようにどこかしら緊張や不安は残っているもので、心身とは無限な感覚ですよね。緩ませるには心に隙間を作っているのです。隙間は空間でもあり、作る自分のゆとりですね。緩む感覚がゆとりと癒しをもたらす、その空間へ導き居るのが今聴いているDuoの音色であるのです。超絶技巧に要するすごい集中力と渾身のエネルギーは癒しの対極でなく、本来の真髄のみを明確にしてくださるのだ、だから空間が出来る。お二人も同様なのではとも思う。
私たちは凝り固まった心の塊を音楽という空間で解き放し新鮮な空気を入れる。そこに自分でしかわからない気持ちの変化が生まれ、繰り返しが色々な事象を呼び、自分にとって大きな力となり、着実にゆるまり、やがて外へ広がっていくことが人とそして気持ちと繋がるのではないかと想う。
空間に存在する音楽の大きな大きな力に感謝します。

情熱には燃え盛る赤、はピアソラ新基準。
そして、一見クールに映る青白い炎も情熱の色。
古川さんが主導権を握られてのクラシック小品集を ネオクラシックVer.Duoで。クライスラーの愛の悲しみはモチロン収録してね。
奥村愛さんとのトリオのコンサートが夏にあります。
そういえば、トリオにお名前があったのよ、ご本人達覚えておられるかしら。うふふ

待っています。

ありがとうございました。
takako.