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以上塩入さんより戴きました

以下は管理人が割り込みます。
因幡晃〜60ページ目のしおり〜
『特別な年がやってきた、私なりにやってきた。 たどり着いたら60の峰、還暦などとは抵抗あるが、 第二の人生、幕開きと思えばこれまた一興。 因幡 晃「歌物語/第二幕」、間もなく開演だよ。 因幡 晃』
出演:因幡 晃(vo,gt)/塩入俊哉(pf)/竹下欣伸(bass)/楯 直己(percussion,voice)
スイートベイジルSTB139
Show Time 19:30〜22:00(休憩15分)
1st
1. 涙よ眠りについて
2. 想い出が濡れている
3. 約束
4. いたみ
5. Jun(ワンコの名前?スクリーンに映像が。今宵限定?因幡Trio Bandで登場)
6. 恋
7. 死ぬことすらも
8. おき忘れた喜び

2nd
9. 覚えていますか
10. 伝えたい
11. 不公平
12.ことづて
13. 薄紅の春の中
14. 涙よ今祈りになれ
15. 俺ひとり
16. Blue Sky
17. 貴方の季節
18. サングラス

アンコール
Happy Birthday〜開演前お客様の
19.わかって下さい
20.別涙〜わかれ〜
21.遠くで見つめているよ

19:30 Justに客電が落ち、スクリーンには赤ちゃん因幡さんが。
会場は面食らったのでしょう(私も)沈黙の間後、高校生の因幡少年が写し出されるころからざわめきと笑い(スミマセン)が起こっていました。
粋な演出に、BGMはバッハ??忘れてしまいました…見入ってしまい、ピアノ、ベース、笛のイントロ演奏が始まって(いつの間にやらスタンバイなさってらしたメンバー)いる。
アナログ盤の雰囲気を思いました。
涙よ眠りについて
"あなたの声がききたぁ〜〜い(歌詞の一部です)"はい。聴きに参りました。どの歌手よりもいっちばん巧い、女性言葉の唄が聴きたかったのよ。コロコロンとなめらかに回るフォークこぶし、透る柔らかさが高音域での唄い回しが炸裂はさすがです。因幡さんの美声にもっていかれました。
想い出が濡れている
女性言葉唄がつづきます。こうもさりげなくすっと女性の心情を唄える男性歌手はそうは居りません。二曲で女王様(でよいのか)の地位確定。楯さんのハモる歌声(voiceではない)が昭和のノスタルジックな情景を被せて古風な女性像を想いました。
MCでは「そんなんですよ、還暦〜〜 ピンときていない(笑)100歳まで唄っていけるよう頑張っていきたい。忘れかけているような懐かしい唄を。50年振りの唄も…etc」 早速のメンバー紹介が嬉しかったのと、私は楯さん側でしたので、何気に、楯さん、竹下さん、因幡さん、同じヘアスタイルよね〜とほんっとにこの時に見ていたのでした。
約束
静謐な大気に楯さんのVoice、ピアノの幽玄な世界はナイーブな因幡さん色を濃く立たせていくイントロがとても印象に残りました。エレキベースがね、柔らかなギターのつま弾く音、これって男性の優しさそのもの。痛いんだなこれが(笑)孤独な悲しみを湛えていても見せずに、現実にある様々な矛盾が唄われる。難曲でもあり奥の深い曲と感じ入りました。
つづく いたみで憤りが現れこの曲でドラマティックに展開を見せている。前を向こうともがいて必死な姿がウッドベースの細やかな刻みとピアノの螺旋のメロディに突き動かされて昂揚する想い、こんなにストレートに吐露できる曲って今はあまり聴かれない、逆に素直な感性が呼び戻されました。
約束といたみはギター無し。歌い上げる声が女性の心に踏み込み迫りました。
穏やかな感情と激情を唄い描き分けられる男性の歌手が他にいるでしょうか。
メンバーの皆さんが一旦引かれて、MCです。
因幡さんは男性にお戻りなられた(笑)とおもいきや話題はあの方へ。「なにやら世間を騒がせている〜髪が長くてひげをはやして、サングラスをかけていれば(会場爆笑)」
私、後の休憩時間中、曲名を確認したく検索していましたら「因幡晃」と入力しただけで「佐村河内」も載ってきてびっくりでした。ホントじゃん(笑)
「さてミュージシャンの支度ができたようで」えっ!!ぎゃぁ(≧∇≦)〜〜〜〜〜〜〜竹下さん、楯さん、ギタリスト!じゃない(そうですが)因幡さん(or 佐村河内さん)のクローンで再登場!
三人揃ったところで「さぁ誰が佐村…でしょう」by因幡氏
Trioが織りなすギターの調べは交響曲ではなく、草原を吹き抜ける風の如くな爽やかさ。 じゅん(ワンコの名前。スクリーンに映像が流れました)への台詞も入るショートムービーはお婿に行くjunとの別れにサビシさもありますが、新しい家族にも可愛がられている様子が伺えそう。
私、スクリーンに映り因幡さんに話しかけられるjun(ワンコ)も見たいですし、竹下さん楯さんはライブではいつも後方に居られる二人がででんとステージ最前なワケでして。サングラスの奥にテレが(笑)今夜限りと思われるお姿を目に焼き付けておこうと凝視しで大忙し。
さて。お二人の感想は如何に?
MCではライブでの様々な現場のお話、一見訥々と語られるのでお話の面白さが倍増。あはは。 私は笑いを引きずりました。
因幡さんはこのライブの曲を練習の前に思い出すことから始めなくてはとのお話に 恋
今までの曲とはリズムも一転。因幡さんご愛嬌ですシンセの音色がヴォサノヴァ。懐かしい歌なのでしょうが、新曲でも良さげ。凝視していたステージが手拍子で揺ら揺らとほぐれていきました。
カウントも野太くカッコよく、死ぬことすらも
見えてきました〜因幡さんの男性のお姿。ギターをかき鳴らし硬質な音でエッジを極める演奏にエネルギッシュさのインパクトに一聴惚れ。
おき忘れた喜び
アナログで昭和な感じと聴きはじめた1st、その趣が再び、主役は女性です。バラードの哀愁にコクのある声は濃厚な響きにも因幡さんの透る声はしつこくなくエレガントにも変身。落ち着いた曲の運びには上品な立ち姿を見ていました。
1st終了が20:15頃、15分の休憩。あと約一時間かしらと思っていた私。 いえいえ、トンデモナイ予想でございました。
20:30
2ndスタート〜
覚えていますか
イントロに今日の道中の景色が重なり、雨が降り霧もまき、ぼおっと白く煙るフロントガラス。歌詞がフランス語でしたので加速し、シャンソンな世界が新鮮。日本語と異なる発音が艶めかしく口説かれてちょっとドキッ。
伝えたい
出だしから伝えたい〜と直球コース。これはお若い時の作品でしょうと予想が付きます。未練や情念が細やかでしつこい。フォーク演歌な曲があったのですね。濃い歌詞がしつこくても気にならない(笑)のは美しい声が際立つから。
歌謡曲な感じと聴かせていただいてからタイトルを仰られてびっくりした不公平
なんともストレートなタイトルも今は逆に斬新とも。都合のいいオンナ〜、ねぇ〜〜…っと、因幡さんが唄うのですよ。不公平をつらつらと述べても小悪魔で可愛いのよね。どういう顔をするのでしょ〜はご自身なのかも。軽くスイングしながら聴く緩い空気もタイトルとは裏腹に心地よいものです。
三年が経ちました。複雑な三年の影。最期の言葉を告げられずに別れてしまった人たちの気持ちに添いたい「被災地で唄われた曲を東京で初めて唄います ことづて
膨らむ感情やテクニックで飾ることができない、自然にそうなるとも言えるのですが、案外こういう曲にこそ歌い手の素の姿と音楽性が見えるのではと。決してこれ見よがしでない静かな優しさに安堵し仄かな希望が滲みでてくるギターの弾き語りに、曲への深い共感と言葉で変わっていく心の微細な動きに同調する想いが宿っているのと沁み入りました。 ふと還暦を迎えられた方の見えない人を受け入れられる心の豊かさを聴いてもいるようだと。

ステージへメンバーの皆さんも戻られ「 桜の開花も間近です。でも三年前から桜をみると複雑です」とお話なされました。 いつか満開の桜の木下で、いろんなことがあったっと語り合える日が来てほしいとの願いを込められた、薄紅の春の中
私はこの曲を2010.7月リリースになったまん丸の蒼い月のアルバムで知りました。蒼、薄紅、…色彩感覚が浮かぶように、過ぎ去ったその春の桜に涙し、今は語り合える時もあるのだと。そのままを想いながら和が奏でる桜色の変化、ウッドベースの細やかに掠る風の音、笛は水面の揺らぎ、心情を織るドラマティックなピアノ。この曲には色彩がある。因幡さんの声が刻まれた美しい慈しみの音色は落ちる涙を桜の花びらで掬う。真摯に唄うひたむきな姿も心に刻みたい。
フルコースのメインデッシュが聴かれました。
涙よ今祈りになれ
ギターを抱えられて、哀愁のメロディにこれは男性の歌と想われます。細かなアンサンブルにワイルドな声の感情がずしずし迫ってきて、左足を踏みならしながらの熱唱は圧巻でした。 透明な声とは裏腹に会場はどっぷり濃い〜〜。 空気を変える手拍子で盛り上がる曲は俺ひとりとBlue Sky
手拍子は、ただただ圧倒されて聴いていた固くなった五十肩をほぐしてくださり、ライブならではの勢いと即興的なグルーヴも生まれて、俺ひとりは、フォークの陰翳を保ったアップテンポ。Blue Skyはポップで明るく軽やかでお客様満面の笑顔です。
笑顔がつづきます。ノリの良い曲 貴方の季節
ジャカジャカ鳴らすフォーク色が濃いアレンジです。拍節、リズムがシャープに刻まれるので声のフォルムがくっきりに乗り、ココまでで既に17曲、しかも音域高い。進むにつれて声の艶と安定は増しているんじゃないかしらと気づく。
「もう少し楽な曲をやればいいのに。へへへっ」笑う因幡さんがかわゆい
MCのおしゃべりも近くに感じられるような近さを感じれば、ドラマティックに締めたいと、サングラス
因幡さんご自身の歌、ラヴ バラードです。語るように唄う声に孤独をも感じ、消さずに細やかなピアノが包む調べは至福の時。きっちり幕を下ろす毅然としたお姿もラストを強く印象つけました。

アンコールではスクリーンが降り、開演前インタビューを受けられたお客様からのお祝いメッセージが流れ、因幡さん再登場。Happy Birthday この場で一緒にお祝いできる幸せに感謝です。
そしてまだまだメインデッシュは続いていたのでした。 わかって下さい
因幡さんは客席へおりられ、真中辺りで唄ってくださいました。横顔が拝見できる機会は絶対にないので、見つめているだけでもう、コーフン(笑)歌が飛ぶ…いえ、この曲の変わらない魅力、孤高の哀愁が声の艶で刻まれてきた歌の歴史がある。声は今のほうが煌めいているようにも。(このRevueを書きながらyoutubeを見ていまして(*^▽^*)ゞ)間奏中、何度も「ありがとうと」仰った声は忘れません。
別涙〜わかれ〜はステージの上手下手でじっくり唄ってくださいました。
涙腺直撃なのよね。フレーズの綺麗な収め方、耳をそばだてる声の表情の移り変わり、渾身のちからで歌う声が放つ波動で身体が火照るというか、エネルギーを保っていることのスゴさが並大抵でない。アレンジもオーケストラ並のレンジで展開する、三人とは想像つかない多層な音(ミルフィーユね)楯さんのvoice、総てが因幡さんの歌唱と存在で倍増できる演奏でもあると感嘆せずにはいられません。
目の前のロウソクの灯りがピアノのソロの調べに揺れている一緒に聴いているんだね。 灯りがぼやけました。
ラストソングは遠くで見つめているよ
音は詰まっていてもピアノがベースでシンプルな流れにはもう何曲目になるのでしょうか、衰えない声の伸びは更に増して、より輝かせていくものだと私たちに聴かせてくださいました。
遠くで、ちがう、近くで聴き続けていたいです。
雨が上がり、Blue Skyへ奔っていったライブが終われば 22時を回っていました。
2時間15分強のコンサート。 ことづてに聴く内面に詰まった嘆きに優しさと安堵をもたらすご本人そのものの感覚、女性言葉に聴く、すっとその心の姿となっている表現、男らしさが伝わる…楽曲の世界に因幡晃という人物を置く距離のバランスがずば抜けて巧いのだ。

50年も前の曲を唄ってくださった因幡さん。
構成は塩入さんとのご紹介もございました。因幡さんが練習の前に曲を思い出さねば〜とお話なされたのだから、過去のたっくさんの楽曲を聴き厳選なされた準備期間がどれほどのものだったのであるかは気が遠くなりそう。そこまでして構成に拘るのは、 還暦のお祝いでもあるこのスペシャルライブのお客様は、ずっとずっと因幡さんを応援なさってこられた方達が多い。ファンにはスタンダードではない隠れた名曲を唄って欲しいという思いがきっとあったハズ。私は未だ因幡さんのコンサートは三回目なのですが、毎回異なっている曲の構成と、帰り際、昨年のSTBコンサートでの音源CDを購入し、書かれた今夜とも大きく異なるSet Listにそう思ったのでした。

因幡さん、塩入さん、竹下さん、楯さん、ありがとうございました。

余談 「還暦がピンとこない」 還暦、そういえば、私の大大大好きな達郎さんもこの二月で還暦を迎えられた。
100歳まで唄える、恐るべし”午年”