麻衣コンサート2014“故郷"“朧月夜”“カチューシャの唄”誕生100周年〜with a great gift from NAUSICAA 30th aniv〜 晋平を、辰之を、ナウシカをうたう"
出演:麻衣(vo)/塩入俊哉(pf,key)/植木昭雄(vc)/楯 直己(perc)
6月22日sun.at:中野市市民会館

Program
1st
あめふりくまの子
メドレー:きゅっきゅっきゅ〜山のワルツ〜小さい秋みつけた〜やぎさんゆうびん〜とんとん友達〜切手のない贈り物
中山晋平メドレー:カチューシャの歌 ゴンドラの唄
高野辰行メドレー:朧月夜 もみじ ふるさと

2nd
Dream Land
空のきせき
I will be
映画のエンディングテーマ曲
桜が咲いたよ
小さな写真
リリーのテーマ
風の谷のナウシカ
ひまわりの家の輪舞曲
Stand Alone

encore
君をのせて
Moon River
ふるさと

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お客様は年齢層も幅広い。ご年配の方の割合が多めかしら。
メンバーの皆様がスタンバイ。ピアノのイントロにそよぐパーカッションの風、このショートプロローグの表情は主役と曲想で毎回異なっている。聴く瞬間に本日の主役と曲のイメージへ導いてくださる。
この日はピアノの清らかな流れが、来るとき道路と沿ってきた中野市西部を流れる千曲川のせせらぎを思いました。善光寺平で犀川と合流し大河川となっても中野市では再び山間狭窄部を越えるため再び小さくなる。山間で清めらた水、せせらぎの音、集まる自然の力、強いエネルギーを持っていると。
拍手と共に麻衣さんご登場。深紅のドレスがお似合い、赤に気品を感じました。
あめふりくまの子
時には話しかけるように、歌う声の優しさ&柔らかさ。あめふりくまの子の絵本を思い出し、同時に絵本を読む時に感情を大きく入れるるか、抑え気味にして聴き手の感情に委ねるか。考えていた頃を。麻衣さんの優しくはっきりの発声が言葉の意味毎、私達の心に語りかけ自由な発想を持たせる、大きなジェスチャーを入れることなくすっと添う歌声。なかなか出来ない、さりげなく強烈な個性であると感じました。
演奏も麻衣さんの語りかけに反応しておしゃべりしている。かわゆい(*^▽^*)ゞ自然の中の風景とくまの子が雨と戯れる表情が浮かび、ほっこり。
前半は童謡唱歌を歌います。とのお話から
きゅっきゅっきゅっ〜山のワルツ〜小さい秋みつけた〜やぎさんゆうびん〜とんとん友達〜切手のない贈り物〜メドレー
モダン&ポップな感じが全面に出てちょっと今までのみんなの歌の(NHKなど)感じとノリがかなり違う。お腹の底から弾んじゃいます。きゅっきゅっきゅ〜がテンポよく、歌の世界は靴を磨く音ですが、聴いている子供ならば、お口をきゅっきゅっと拭いていくうちにお腹までコチョコチョっていじりたくなります(ピアノがコチョコチョしているのよ・笑)。すると子供達の笑い声が聴こえませんか?
山のワルツロンリムリム〜、リズミカルでおまじないみたい。小さい秋みつけたはチェロのソロから始まり、これまでのポップ系から一転大人の世界、でも小学生時代で歌ったわよね。一番はチェロのソロサポートのみ。それがより歌詞を鮮明に思い出させ、同時に今理解できる言葉の意味の深さに、麻衣さんのソフトで優しい声が逆にドキッを増長させて。なんと申しますか、子供の時は歌詞の意味を深く考えずに歌ってきた曲に、残酷さも描かれていた情景、麻衣さんの純真な声にはその両方を包含しているのではないかと。大人が歌う子供の気持ちでの歌い方と、大人としての感情を含めた童謡唱歌での歌い方をどうお気持ちの上で切り替えているのかしらん。その巧さを感じずにはいられませんでした。
二番からはメンバー全員での演奏になり、郷愁と声の領域までもがスケール大きく小さい秋見つけた♪歌詞の情景に色が流し込まれました。この侘び感が良いわぁ〜〜と泣きそうになる一歩手前で、軽妙にはじまったやぎさんゆうびんポップポップ〜早口で饒舌なしろ&くろやぎさんが愉快。
連帯責任を負わせる、とんとん友達未だ私たちはこんな感じかもとと隣りの友人をつつけば、絶妙のタイミングで=へっくしょん〜〜の声が(笑)もっちろん声の主は楯さん(もっと大きくても◎)ね。
切手のないおくりもの麻衣さんの楽し気な歌声をきっちりなリズムで華やかに盛り上げ、天から救いの声のように降りてくる部分の印象も強く残り、また颯爽と英語で歌われる快活さにメドレーの中の一曲とは思えない曲想の変化が楽しめました。切手〜♪は自由な展開がジャズ風。
音楽アンバサダーに就任なされたお話。ニューヨークでのレコーディングのお話。中野市のテーマソングを作りたいとも申されました。
そうそう、MCの声も発音がはっきりしていて聴き取りやすい方です。

中山晋平メドレー、カチューシャの歌ゴンドラの歌ピアノのみのDuo。
ララ〜という歌詞が入っているのが、現代っぽいわ。何となく知っている曲でもじっくり聴くとやはり歌い継がれてきたその曲にのめりこんでしまい惹き付けるものを持っているのだと感じます。
ゴンドラの唄♪もこの二曲はきっとおばあちゃん世代が懐かしがったり口ずさまれているのではと。もちろんワタクシも知っておりますけれど(笑)そのウキウキを昂らせる伴奏。
カチューシャは5番まで、ゴンドラは4番までと、同じメロディの反復であるのに(メドレーでなくフルと思われました)ピアノが毎番、伴奏を変えているので麻衣さんのまろやかに貫く高音とふくよかな中音でのワルツ拍節をシャープにする、ピアノとの呼吸にも耳をそばだてて聴きたくもなり、飽きさせずにするのもアレンジャーの手腕♪さすがっ。ダンディよ。品良くリズミカルで爽やかな空気が流れました。ロマンはいつの時代でも女心を若返らせてくださる?
続くもピアノとのDuo
高野辰行メドレー 朧月夜♪もみじふるさと
ピアノのイントロで瞬時にぐっと込み上げる、あわわっ想定外の感情に慌てまくって我に返り、今までのリズムがすっと静の風景に変わっていく。もみじも故郷も記憶に浮かぶ情景を、世界を優しく包み込む表現に心の中でただただ手を合わせながら守りたい。目を閉じて聴き入るのみ、ずっと聴いていたいとおもいました。
また、麻衣さんのアカペラから始まったふるさとこのダイレクトな肉声は、思わずハッさせ、気をぐいぐい集中させていました。
涙が滲む暖かい前半でした。


後半は一転。
大正ロマン&昭和レトロへ遡った前半の時代から未来へ飛んじゃう、シンセの音色に宇宙的架空な世界観に麻衣さんの声が立ち昇っていくオープニング、ドリームランド
麻衣さんのピュアな響きは変わらずですが濃厚な演奏にのると声までも宇宙的に聴こえる摩訶不思議な曲。声の表情には面白いように新鮮味が現れ、これはもう未来形へと繋がっている。
空のきせき
スエーデンでレコーディングなされた1stアルバムからの曲ということです。軽やかで、日本とは違う環境に戸惑いながらもどこかとても楽しまれている前向きな気持ちになります。今迄の曲が私達へ向いていて、この曲には麻衣さんご自身を重ねました。
Iwill be
スカイラインのCM曲ということです。チェロの、ん?齋藤順さんのモスキートxx♪を連想させる(笑)イントロにぞくぞくっときました。麻衣さんの声も妖艶に届き、ハンドル裁きも機敏になり疾走感があるカッコイイ曲。細かなパッセージと麻衣さんの伸びやかな声の対照とが聴きどころ、なのにバランスは絶妙。ドライビングテクニックは上級でしょう。
映画のエンディングテーマ曲
しっとりなバラードです。麻衣さんの声は低湿度、しつこくないので(スミマセン変てこな書き方でして)重くなく、良い意味でさらりときかれ、緩やかに込み上げていく感情がきっと映画の余韻をじわじわと印象付けていく薬味になっていると思います(観てもいないのにスミマセン(*^▽^*)ゞ)
桜が咲いたよ♪
「歌詞が怖い曲。坂口安吾の小説をモチーフにした20年ほど前の曲で、父(久石譲氏)のアルバムに入っていて衝撃を受けた曲である」とのお話がありました。
楯さんの奏でるコラのゆったりと繊細な響き(コラ最高)には指先で曲を美しい和紙でラッピングする心が込められていて、チェロの細やかなパッセージがすすり泣き迷路に迷い込ように謎めく。美しすぎる桜の下に埋まる悲劇。歌のメロディ自体がさくらの花びらが舞い降りる風景を想い、命が散っていく切なさをも歌声と一緒に寄せました。物語の要素が強く美しく哀しい曲です。"桜"とつく曲には日本の和が寄り添いますね。一度聴いたら忘れられないくらいメロディも演奏も印象に残る曲でした。
またまた雰囲気は一転。
トトロのイメージソングという、小さな写真
ファンタジックで幸せな気持ちと一緒に、歌詞の「おかあさんが小さな女の子だった頃の写真〜〜」にまたもや不意に涙腺が決壊して大変。初めて聴かせていただいた曲の世界。
麻衣さんの世代では恋愛曲を歌われる方が多くまた、好まれるでしょう。この曲のような親子愛、また童謡唱歌を歌うことのできる方はそうそう居ないんじゃないかしら。必要。だからこそ歌って伝えて欲しいと強く願います。
映画「ハリーポッター」オープニング、リリーのテーマ
三曲総て映画音楽です。ワタクシ、スミマセンどの映画も観たことが無く、無責任に書きますが。
スキャットというのかしら、歌詞無しで歌うの。地味にも聴こえるけれど、歌詞の無いことが声そのもを感じ身近になり声も楽器になるから他の楽器もおしゃべりしているよう。
30年振りに歌われた、風の谷のナウシカでの曲。
あの時の(子供の時)声が出せないので封印なされていた。でも歌ってみますとのお話。
ランランラン〜〜♪ 私は今の麻衣さんのこの声が良いな(^ー^* )v…いえ、子供時代の声を知らないとも言う(笑)
上記二曲スキャットでのヴィヴラートを抑えたフレージングとリズミカルな動き、両方が堪能でき、麻衣さんのストレートな声のフレージングに丹念に折り込まれるバックの音色のグラデーションが空間をひろげ声の響きにうねりを与え、自然の中にいる錯覚がおきる。リズミカルな切れ味の声では、他の曲でも同様ですが、ピアノ、チェロ、パーカッションが繊細な音色だから、細やかなリズムのエッジ作用が必要なときに機敏にコントロールできる巧さがとても感じられ、声が生命を宿した生々しさでぐっと近くなる。
ひまわりの家の輪舞曲
ポニョのイメージアルバムに入った曲、おばあさんの気持ちで歌うと。
おばあさんの人生が美しく刻まれて行く音色、慈しむ声に、ホッとします。ピアノとチェロのエンディングに未来を描く空を見上げていました。年を重ねるのもステキです。
ラストは
ドラマ坂の上の雲 主題歌 Stand Alone
楽曲の持つ強さを歌い切りながらスケールを広げていく展開を印象づけていくことは簡単ではないと思われますが、その流れがとても自然であり格調の高さにも繋がっていって、のけぞってしまいそうな(笑)膨らみに、凛と立っていく姿が浮かびました。演奏者が手綱を緩めず常に音の隅々まで気を配られている配慮がメンバーが構築していくグルーヴ感を生み出していると。
アンコール
麻衣さんのピアノ弾き語りで君をのせて
ご自身がリラックスなされて歌われている、このコンサートの終盤を迎えてやり切っている充実感をも思いました。

塩入さん植木さん楯さん再登場
Moon river
皆さんご存知の曲を日本語&英語Mix ヴァージョンで歌われました。思えばこのコンサート中ロマンティックな気分を思い起こさせてくれた曲でした。ワタクシの年齢では忘れかける感情は、時に必要なのかも(*^▽^*)ゞ
クロージングナンバーは会場大合唱でのふるさと
麻衣さんは最初こそはご自分で歌っておられましたが、会場の声が大きく、ご自分のマイクを下げられて(いや〜〜お隣りのおじさんが渋くて巧い声でした)
そして泣いておられました。
もらい泣き〜〜

や、やばいっ、な、泣いてしまったとアセっていれば、私よりはるかに友人達のほうが大泣きしていました。答えはこれでしょう。
感動いっぱいのコンサート、本当にありがとうございました。

地味系な童謡、唱歌を主に歌いつづけていくことはとても難しいのではと思われます。でも心にいつまでも残っている添っているジャンルです。歌ってもらった年齢、歌った年齢、そして聴かせていただく、その時々だから伝わる日本語の意味が必ずあって、聴き手に感情を委ね、気付かせて欲しい、麻衣さんの声で。

プロローグで聴こえた清らかな流れは、温かい拍手という大きな流れで終演。
音楽の道を緩やかに蛇行したり、色々な支流を合流させながら歌われていく。童謡や唱歌、大正昭和の歌謡曲の流れが合流し、日本一長い信濃川となって大きな海に流れ込むような息の長さを持って、ピュアな声とありそうでない(スミマセン失礼を)声の表情が強烈な個性!歌い繋いで欲しいと思う麻衣さんでした。

おまけ
中野市市民会館は昭和の時代そのままのホール。かなり古そう。
こういうホールは、音が割れたり倍音が多かったり耳障りなイメージ。それもレトロでしょうと予想していたのですが、真逆。現代そのもの。一つ一つの音色もクリアに聴き取れ、それでいてやわらく調和する調べ、麻衣さんの優しい歌声の語彙が聴き取れました。これはスゴい。
終了時、お尻が痛くなる椅子も久々ねと友人と涙をフキフキ。
2014.Happy Bithday に来ていただけたこの会場に感謝しつつ、友人とHappy Birthday to shioiriさ〜んと歌いながら(小声でね)帰路についたのでした付きはもっちろん。