7月29日sun.炎暑。アフタヌーン

Opening
 Until today／ 君のいた夏＆古川展生（チェロ）The Ballad '17

 夕焼けは、君のキャンバス／HARVEST ’17
 月曜日にはバラを／246：3AM '82
 君のためにバラードを／EDGE OF TIME '88
  Misty Blue／HEART & SOUL '89
 セカンド・キス／WILL '91

 君のいた夏／君のいた夏＆Tokyo 3a.m.
 めぐり愛／めぐり愛（西城秀樹 Last single）

2nd
あの頃のままで／Tokyo 3a.m. '09
（鍵盤ハーモニカ）Tokyo 3a.m.／Tokyo3a.m.'09
追憶のオペラ／Tokyo3a.m.'09

ブルージンピエロ／NO STRINGS '85
夏のクラクション／J.I. '83
雨の朝と風の夜に／PRIMARY '96
恋するカレン／Self Portrait ’90
心からオネスティ―／Self Portrait ’90
リワインド／WILL’91
 
ドラマティックレイン／Shylights '83
 約束／古川展生（vc）ジェントル・ソウルズ '14


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わぁ〜
会場は補助席までいっぱいのお客様。前方はステージも近そう。
ささやきあうおしゃべりにもワクワクとドキドキの期待を感じる。
その熱気を鎮めるようにJust Time （さすが）
塩入さんご登場

Until today 今日まで。
柔らかいタッチと流暢なピアノソロはよどみなく時を刻んでいく。
トリルの音色に笑い声を聞き、あの頃の何気ない日常の会話やさりげない表情が彼方に浮かぶ。
センチメンタルな余韻がふくよかに残り、心に感じ切る節回しが
終わりを告げていた八ヶ岳の空気をやさしく運んできました。
輪廻を共にし、今ここに蘇る。
そして「ようこそ」
塩入さんのご挨拶に、ここは秦野であると我に返ります（ウグイスも啼いてはいない）

早速稲垣潤一氏ご登場。
お二人ブラックスーツで決まっております。
稲垣さんのMCに会場はリラックス。
夕焼けは君のキャンバス
CMオンエア後、多くのご要望にお応えしてsingle化されたこの曲は
TVより流れてきた印象的なサビの部分から始まります。
openingでの内面の感情から、弾け飛ぶ溌剌とした声、第一声で稲垣ワールド。
さすがです。
滑るようなピアノの伴奏に乗り、窓を開け放ち爽やかな風を入れながら明るみへと誘っていく。
さっと入り込む和音で刻むリズムにスマイル(*^^*)
同じメロディを繰り返す多彩な伴奏を施すのはさすがと思う。
ご挨拶代りの曲からバラード集が始まりますよとも聴こえたSpecialイントロから、
月曜日にはバラを
この楽曲、毎回思うのですが稲垣さんはどこで息継ぎをなされているのかしらん（すみませんm(__)m素人の戯言です）その密な歌声にこれまた密に絡んでいくオリジナルに添ったピアノに、長年に渡り擦り込まれた阿吽の呼吸とはまた違う、アーティキュレーション？の完全一致みたいな感覚（想えば全曲そうであった）に震え、終盤では流麗な響きに、バラを両腕に抱えたJ氏が待っていてくださる勝手な妄想まで（皆様きっと同じ(^^ゞってスミマセン）抱いて。。
清々しい流れに純粋に美しい曲と感動しました。
君のためにバラードを
この曲もサビから始まります。J.I.バラードは永遠の至福曲。女性は何歳になっても”君”の世界に居たいものだと聴きながら想います。
今までの流麗な流れから、和音の低音域、ハイトーンヴォイスと符合して深い広がりで私たちの
心を優しく力強くノックしていく。オリジナルに添いつつもアレンジが加わり変化する間奏に時の流れを照らし合わせ、聴かれる今の幸せに感謝です。
さて、曲調の変化に何の曲？？（まったく判らず(^^ゞ）
Misty Blue
仄暗い翳りあるしとやかな響き＝音の粒のアルペジオが綺麗に流れて歌詞と歌声で映像が浮かぶ。
重心をニュートラルにしたような浮遊感の世界。情景は流れていっても残像だけが立ち止まっている図。映画のエンディングを見ているかのよう。
とっても素敵な曲に歌詞も印象に残る。は、売野氏の作品でした。
セカンド・キス
マイナーラブソングが続きます。ボサノバ調。重低音の切れ味にすっと伸びる稲垣さんの声に、
間奏では中高音の調べで支える。微細なバランスは曲のイメージを軽やかにする。
背筋を正してすっと座られて歌う稲垣さんにお似合い。
今も尚、歌ってもらえるってすごいことですね。
しっぽりどっぷり稲垣ワールドに惹きこんで一部の出演を終えられました。

塩入さんのピアノソロ。
君のいた夏
同曲タイトルの1st アルバムと、Tokyo 3a.m.に収録されています。今日はピアノソロVer.
私が勝手に思うに（どのRevueも同様です一人妄想）
初恋の人との夏ではないです（笑）or 熟成期。いっぱいお喋りしてるし、些細なケンカも繰り返してる。でもなんか愛おしいんです。懐かしい思い出。
そしてこの曲から君と出逢ってからとか、その後の素敵な作品に繋がっていくのとも想って聴いています。中音での細かいメロディが倍音で余韻が残り、
ピアノがなんだかエレピでの演奏のように可愛らしく届きました。

ショパンの名曲を塩入さんがアレンジなされた
別れの曲
両手の綿密なアルペジオがホントに一人で弾かれているのかと思うほど。
軽やかで流麗な響きのフォルムが渦巻いて調和というメロディの立方体を作り、
そのグルーヴからすっと立ち上がる耳になじんだ綺麗な旋律にも柔らかな心情を込めるテクニック。
驚嘆です。
ほぉ〜〜っという感嘆の気を私は聞き取り、一気に聴衆を魅きつけました。

皐月の月に亡くなられた西城秀樹さんへ。
ラストのsingle曲となった
めぐり愛
この楽曲で秀樹さんと塩入さんがNHKの番組で歌われた番組がいつも想い出されます。
目を瞑られて歌詞のひとつひとつを慈しみ歌われていた秀樹さんのお姿。
”生まれて　来た”のラスト、呟くよう、歌詞を置くように歌わた余韻まで記憶に残っています。
今日のピアノソロは最高に美しいけれど美しく激情するほどに深い悲しみが胸に迫りました。
ピアノソロの淑やかな余韻がホワイエへも繋がる休憩時間は
満足気なお客さまの表情、温かな気に包まれていました。

後半開幕です。
CDでは弦楽器のストリングスが柔和なハーモニーをイントロで奏でる
あの頃のままで
ピアノソロも堂々と華麗に幕開けを飾りました。
みーんながいて自分に期待を寄せていた頃、様々な方と関わっていたあの頃に想いを馳せる。
イントロがピアノソロだけに、過去となった方々への回想をも感じ。
色々な感情が交錯しても、思い浮かぶのはその時の笑顔だけ。優しさの眼差しと期待。楽しい会話、
繰り返されるフレーズ、進行するごとに神々しく羽が開いてダイナミックに盛り上げる。
終盤での大きな心 、精一杯の”ありがとう" の気持ちを聴きました。
Tokyo3.a.m.
アルバムのタイトル曲です。CDではメロディをチェロ＝古川展生氏が奏でています（絶品(^ー^* )）
そのメロディを鍵盤ハーモニカで唄われました。
午前3時、今年の猛暑ではなおさら湿気を残した物憂げな都会の午前3時を思います。
伸びやかなメロディと明るめな音色がふっと涼を送りますが、それでもメランコリックが先行。
間奏でのアドリブかと思うようなソロも、音色や切れ味が鮮やかでクロマティックハーモニカのよう。
小技が至る所に施されていて、聴きたくて午前3時をすぎても全く眠れません。
追憶のオペラ
今回曲説はありませんが、ドラマティックな曲想に背景にあるドラマ性は伝わったと思います。
レバー全開で渾身の演奏、大胆な響きが広がるスリリングから、すっとレバーを閉めて素朴な響きに戻る感興が、かえって堪らない＆なおさら深い悲しみを連れてくる。
ラスト、圧巻の演奏に拍手まで、息を呑むひと間がありました。bravo！！

濃厚な音の流れに、稲垣さんのシルキーヴォイスが再びご登場。
ブルージン・ピエロ
マイナーなバラード、重たげな低音の和音に稲垣さんの声がシャープに切り込み、スッキリ歌われるので重くない。どこまでもまっすぐ突き抜ける声、
”ピエロ〜”の”ロ”の声が少し伸ばし気味なのがなんか、ぞくっときちゃうんです。
大きい会場で隅々まで透る高音の声も聞き応えありますが、ピアノとのDuoは稲垣さんの中音域の艶かしいアダルトな色気の声が際立ち、私には胸がきゅんとなります。
えへへ
その中音域から始まる名曲
夏のクラクション
夏のバラード曲では一番好きとライブで気づかせてくれる。
歌詞もメロディも聴きやすくて素直な感情がすっと入ってきて不意にうるっときてしまいました。
内面に漂う哀愁（別れの歌詞）をそっと包む優しさがストレートにはまったのでした。
雨の朝と風の夜に
SEでリズムが加わると、荘厳な雰囲気が生まれました。アンティークです。
包容力満載で堂々と迎えてくださるこの曲に、安心と前向きな気持ちを起こさせます。
骨太な男性像が女性（幾つになっても）殺しの曲でもあります。
恋するカレン
この曲がCDに収録されたとき、嬉しかった思い出。大滝さんのアルバムで擦り切れるほど聴いていたので。女性に振られる曲は稲垣さんには似合いませんが歌詞とは大違いな爽やかさでなんともお似合（すみません）
さらに優しい曲でもありキビキビと滑り込んでいくエレガントなピアノとシャカシャカのタンバリン。失恋から直ぐに立ち直れそう。
この曲は大滝さんへのオマージュでしょうか。稲垣さんに歌っていただけることが繋がっている。
心からオネスティ―
アップテンポの曲が続きヒートアップとグルーヴが生まれる。稲垣さんのタンバリンもより活きていく。澄み切った瑞々しい流れに未来に向けた輝かしい眼差しを夢見させてくれる。
ぐいぐい進めていく曲にまるごともっていかれた感じ。
後半のラストナンバーは
リワインド
八ヶ岳の時よりお客様、あとうちの手拍子が揃ってる（皆様すみません）
こんなアップテンポの曲も久々。稲垣さんの節回しの巧さはもちろんホットな声とプレイ、要所でさっとギアを入れ替えるようなトリプルアクセル回転技、塩入さんのピアノも鮮やかなテクニックが光りました。
心をひとつに笑顔笑顔で盛り上がりました。


アンコールは稲垣さんもご登場。
名曲
ドラマティック・レイン
オリジナルに近いですが少しJazzy？！素敵。
暑いマチネの公演ですが、隠れ家的なライブハウスで身近に聴いている感じがなんとも新鮮。稲垣さんの歌声も幾分スローに感じるような言葉一つ一つを噛みしめる歌い口が印象に残る。リリースした頃の少年っぽさ、朴訥としたイメージは根底にありつつもアダルトな味わいを感じました。
名曲はアレンジするほどに色々なシーンを作ってくれます。

クロージングナンバーは
ピアノソロでの
約束（古川展生（vc）ジェントル・ソウルズ '14）
東日本大震災後に作られた楽曲。震災は今も増えている現実。どれほど多くの約束が天に召されてしまったのか。潤いと優しいメロディに胸が締め付けられる想いでいっぱいになりました。


”ピアノ一本で歌うのは丸裸で歌う感覚。違った緊張感がありますが、心地よく歌わさせてもらいました”
歌い手の”心地よさ”私たちにも伝わります。
塩入さんが以前申された、シンプルだからこそ稲垣さんの良さが伝わると。その言葉を改めて心に深く刻み込みました。
稲垣さんをがっちりとサポートする塩入さんのピアノはさながらF1エンジンを制御する、超一流のギア・システム。
ギア・システムはもちろんピアノソロでも発揮。
メロディに絡む密で華麗なパッセージやアルペジオ。ドラマティックな構築。
感情に突き動かされるごとくな表現の推進力、
スリル満点も安心して聴いていられる。
常に冷静なの。安全運転です。

最上のテクニックとシステムを搭載した『真夏のファンタジア2018』
満喫させていただきました。
ありがとうございました！
takako.


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