2月2日sat.
レジェンド・オブ・クラシックス「白いめぐり逢い」〜2019の約束〜
出演:藤澤ノリマサ(vo)/塩入俊哉(pf)/古川展生(vc)
会場:八ヶ岳高原音楽堂
開演:16時

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最初に余談(*^▽^*)ゞ飛ばしてください(笑)
八ヶ岳高原音楽堂へ向かう道中、快晴の空に左は八ヶ岳、右には富士山
なんとも贅沢な風景に目を奪われテンションアップ。
そしていつもの小淵沢インターから八ヶ岳線をご機嫌に進めば
「通り抜けできません。清里通行止め」 の案内表示板がど〜〜〜ん!えっ!!
愛車にナビが付いていることもすっかり忘れて(後でよぉーっく見直したら《清里工事中❌》付いていました・汗)
カンだけを頼りに細い雪山道を抜け(性格上後戻りはしない・笑)迂回して音楽堂へ着いたのでした、あぁ間に合ってよかったぁ〜〜超アセりました。
工事はいつまでなのか見る余裕はなかったゆえに、小淵沢から向かわれる方はご確認くださいね。
晴れるとなにかある、雨オンナの私です。(雨が降ると何故か順調なのです・汗)
閑話休題
本題へ入ります。(敬称略)
写真のごとく晴れ渡った空をバックに
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
ステージにライトが集まり、開演の時。
レジェンド・オブ・クラシックスのMen'sが颯爽とご登場!
拍手と同時に、わぁ〜〜&きゃぁあ〜ぎょ(…私)。驚きの声が噴出!!
はい。キラキラ光るゴージャスな刺繍が織り込まれたお揃いのご衣装をまとい、ご登場なされたのです。
藤澤さん塩入さんはタキシードスタイル、古川さんはベストのみ(ご本人曰く(刺繍)使われている面積が一番少ない・怒)ブラックのイメージですからとスネる)ブラックシャツのお袖にも刺繍あり←弾かれる手の動きに添って煌き素敵でした。
どよめきともざわめきとも、収拾がつかない空気に、これまた涼しい顔(音色よ)で弾き始めるピアノのイントロ。
…今思うに、Men's は、どよめき、歓声、嬉しい表情などの反応を「むふふふっ」とほくそ笑まれていたのかもしれない(良い意味)要するに、思うツボにはまってしまった。悔しい〜〜
もといっ。失礼m(__)m。出演者の皆様は曲に集中と思われ、上記戯言は私の過大なる妄想と大らかに笑ってください。

閑話休題

ステージのバックには澄み渡る青空と富士山がお顔を見せていました。
白銀の大地に無数のダイヤモンドを散りばめるように、さらさらのパウダースノウが絶え間なく降り注ぐピアノの流麗なアルペジオ。
純白のベールが開かれ、白いめぐり逢い(ワタクシは再会)〜2019約束の開幕を印す。

その瞬間、ステージから、きりりと息を整える気を聴いた。
Ave Maria/グノー
藤澤さんのふわっと呼吸から自然に湧き上がるようなベルカントは厳か。安定したフレージングの長さに心の底に潜む悲哀を祈りで埋めようとする切なさ、儚さを聴き、対照的に明朗なピアノ。荘厳な美声と中間音域で溶け合わせるチェロの優雅な調べ。それらの協調が天井が高いこのホール全体をもすっぽり包み込んでしまう濃密&重厚な構築で演奏するレジェクラの音楽性が。幸せなひと時のはじまりです。
「こんにちは レジェクラ、ホームに戻って参りました」と藤澤さんのご挨拶。
「ニューシネマパラダイス」より愛のテーマ/E.モリコーネ
開演前からの緊張(お客さんはキンチョーしていますよね?)openingのびっくり&祈りの前曲から、我に返ったのか、ふっと気が緩んだのか、イタリア語であるのが(意味は解らず(*^▽^*)ゞ)大地に温かな日差しがまっすぐに差し込む堂々たる声に、ほっと安らぎ、不意に込み上げる感情が寄せてきて慌てました。モリコーネの楽曲は感傷を誘い琴線を揺らします。大好きな曲。
Ave Maria/ピアソラ
ピアソラの作品はアクが強く風変り、エキセントリックな印象を与える曲が多い。しかしその緩急の交錯に惹かれてしまう。稀にロマンティック一筋のこの曲。藤澤さんが歌い上げるシンプルなベルカントが慈悲なのでしょうか。高らかな声の美しさに洗われる心。そしてチェロのソロ、Tanti Anni Primaが応え、その美しく優雅な音色は女性を想う。ラストのロマンスを満たす帰結まで、神聖であっても情が通い合う人の姿がピアソラの作品にはすっと浮かびます。古川さんの解説からオーボエが使われていると教えていただきました。
三曲、ベルカントでの一句一句、息も音域も広いフレージングを堪能しました。ただただ聴き惚れました!
Un Giorno Per Noi〜ロミオ&ジュリエット
イタリア語です。今までとは違うふくよかなささやく声が直ぐそば(妄想)に、どきっ。目眩をおこしているうちに現実は御身を支えてくれるはずもなく、声の描写は澄みやかに遠くへと広がっていく。間奏でのチェロの弦の揺らしから滑らかなピアノへと繰り返す絶妙なメロデイの連鎖が艶かしくて生唾飲み込みました(笑)。そこから暗示するドラマティックな展開をグルーヴ感で即興のように盛り上げながら、声の迫力も心を貫いてゆく推進力は最大級!Cotton Clubで聴いた時より、スケールがより広がった感動がありました。
はぁ〜〜すごっ
のけぞった姿勢(わたくしの)と息を整えて。
MC。古川さんTV出演情報、関ジャム…https://www.tv-asahi.co.jp/kanjam/(虹色memoryさんより教えていただきました<(_ _)>)を予定。
藤澤さん塩入さんは退出なされ、古川さんのソロコーナーへ
荒城の月/瀧 廉太郎  arr塩入俊哉
骨太の渋い一撃!そしてチェロが朗々と謳う。
丁度陽が落ち、ガラス越しに広がる淡いブルー空は霞みはじめ、お役目を終えた富士山の白い姿が消えかかっていく。そこへ目前に立つ白樺の大樹に会場のライトが反射して浮かび上がる光景が迫り、自然界の生命力の変化に呼応するチェロの音色は細やかに息を詰める、さらに俊敏なパッセージで感情の昂ぶりを意識させ、掬い上げから屹立する深く強い響きは和の時代へと誘う。自然界の移りゆく情景と楽曲の背景、古川さんのお姿、人間の声そのものの音色。総てを含んだ壮大な光景を見ている超感動のシーン。ラストまでゾゾっときて、余韻まで気を集めていました。
楽曲と共に藍色へと色付いていく宵に
文楽/黛 敏郎 古川Solo
三味線の鮮やかなバチさばきをピチカートが激しく踊り、時にはそっと弦の根元をつま弾くまろやかな響き。語り部をチェロがボーイングの艶めかしさを乗せて語る。チェロながら変貌した音色に古川さんは声は発してはいないけれども息遣いを乗せ、チェロが分身であるかのごとく、一体化したひとつの像を見ている俯瞰的な感情さえも湧きました。初めて聴いたのは昨年の初秋。邦楽ながら幽玄な領域への扉を開けた?のとびっくり聴きましたが、いえ違う。テクニック満載の難曲、芳醇なチェロの音色だからより邦楽のイマジネーションを広げ、リズミカルな躍動を持ってリアルに迫りくる役者の動きと気配を乗せた魂の文楽であると。どきどきが止まりませんでした。
圧巻の演奏にブラボーです!
藤澤さん塩入さん再登場。ここで
レジェクラのCDを作りたいよね発言!!(飛び跳ねて喜びたい
青白い空色が藍色へとブレンドされてゆく様に、地図のない道
地図のない道〜Ave Maria/カッチーニ
レジェクラで歌われることも多く、リクエストが集まる曲とのお話。
ポップとオペラがクリアに歌い分けられ、シンプルなメロディに乗るロマンティックな歌詞も心に染み入り、女心をがっつり掴みとります。ポップな歌声と歌詞に聴き入ってしまうと忘れそうですが、全体として宗教的らしい荘厳さを一貫させながらもドラマ性と神聖さを歌い分け、違和感なく融合させる巧みな仕掛けを鮮やかに操っていく藤澤さんの凄腕が活かされる作品でもあると思います。

藤澤さん「チェロのDuoともやりたい」と言いつつ「塩入さんともやりたいなぁ」←すかさずコラコラと突っ込みを入れる古川さん、ニコニコ笑っている塩入さん。良いな〜〜この雰囲気
リベルタンゴ(人気曲です)も歌いたいとおっしゃられた記憶が。
…兎にも角にも。ステージ上で出演者の方々があの曲やりたい、アレンジよろしく…などどお話すること自体、今まであったのかしらん、無いわよ。←さながら公開ミーティング??
とっても嬉しいワタクシです
一部ラストの曲は
Period./藤澤ノリマサ
紺碧の空に、影色へと姿を変えた富士山が見守ってくれている。
歌詞の具体的な「駅」という情景に心象風景がシンクロ、感情移入が直球コースに決まる。
ラヴ・バラードは切ないほど美しく心に残るのですね。蕩けてしまう歌声に存在感を増す藤澤さんを、どことなくピアノとチェロはすっと控えめに起伏も穏やかに奏でている感があります。呼吸感と申しますか。引き立て役…かも(スミマセン・笑)
レジェクラで何度聴いても聴きたい名曲です。
満足な笑顔いっぱいに一部終演しました。

☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.

ステージの照明の色合いまでもが変わっているように感じてしまう夕闇の早い変化。
外の闇とステージとの境界線がはっきり分かれた時、2ndステージが開幕。
家路/ドヴォルザーク「新世界より第9番第二楽章」
今回はノスタルジックな感傷というよりは、大らかに大地的な広がりを感じさせる。歌詞が原語であったことや、演奏のゆったりとした響き、もちろんアンサンブルを構築していく上で、微細な音もしっかりと押さえているのだろうけれど、決してこじんまりとは纏まらずに、音楽の懐の大きさを伝えてくださった。
遠き山に日は落ちて〜♪とお話なされ振り返って藤澤さんは富士山を発見し、今更ながらの初感動に私達の笑いを誘いました。
さて。
レジェクラでお初の曲、古川さんと曲説をお話なされましたが言語が判らず難解〜すみません。
10周年に寄せたオリジナル曲…前へ♪
Avanti-La vita e bella-/藤澤ノリマサ
一歩一歩着実に進みゆくピアノに滑らかに添うチェロ。細やかな声で語り歌うバラードの調べは静やかに美しい。音の重心が軽やかにポジティヴなので開放的な気持ちを乗せなから、日々音楽の開拓を進め自らを変容させ発展したい強い信念が溢れていく歌声に、ピアノ&チェロが磨きをかける華やかな響きで支え(お二人がほんっとエネルギッシュに弾かれているお姿にうるっときました)、勇敢とも映りゆく姿を想像し、私たちもこの場所にいる喜びがいっぱいになり身体の芯から熱くなりました。
その伸びやかな声の純真さを、手をいっぱい伸ばしてそっとお持ち帰りしたい。
白眉の楽曲となりました。
ブラボー〜〜!!の歓声。

藤澤さんは喉の休息タイム。
古川さん塩入さん、スーパーDuoによる三部作です。
約束/塩入俊哉 古川&塩入
この曲では、お客様が涙をぬぐう仕草をお見かけしました。一人一人かけがえのない約束がある。言葉では言い表せない深い想いを感じます。
桜の時に/塩入俊哉 古川&塩入
今の季節、そしてこのモノクロの情景に必須な楽曲。ピアノのイントロ、少し捻った和音が、均一には舞いあがらない雪の舞を想う。すると特徴的に均一なリズムを刻んでいるようでも憂いを含んだ間があるとも聞こえる。でも楽曲の揺るがない骨格やDuoの感性は乱すことなく間も阿吽の呼吸で合うから雪の舞が純白の儚さだけを残し昇っていく。
無駄を寄せ付けない、大切なものだけが浮かびあがり瞬時に消えゆく、もののあはれ(哀れではございません)な幽玄の情景を思いました。
水のない河/塩入俊哉 古川&塩入
曲説は毎回お話くださいますね。チェロは音域の広さを鮮やかに奏で、真髄から摺り上げる深いボーイング。そしてピアノのレンジいっぱいを洪水のごとき弾き切る塩入さんのテクニックは生唾もんです。溺れかけながらもこの河では生態系や生物群集が進化を遂げていくのではないかと、その先を研究したい好奇心に駆られました。
古川さんは退出なされ(古川さん、出入りは毎回ステージの後方を歩かれていました
藤澤さん再登場。
S「やっと二人になったね」F「お帰りになったんでしょうか」S「車で」大爆笑のMCのあと、
Duo 初披露の曲、
愛のモンタージュ/藤澤ノリマサ ベートーベン月光ソナタ
ピアノソロでは聴いていたベートーベンの月光ソナタ♪が藤澤さんのオリジナル作品として聴かれるとは!!おなじみのソナタのメロディが、塩入さんの音色は重くないのよね。そこがとっても好きなのです。繰り返す音色の波が悔しいくらい落ち着いていて、だから意識的に変わるでしょう波長さえも聞き逃したくないっとダンボになる。が、実際歌声と絡まればいつの間にかクレッシェンドの禍にすっぽりとはまっている。
物憂い曲のセンチメンタルな感情より、堂々たる姿を前面に出し確かな声量の響きもあって純粋な心の美しさ、歌詞の大きなメッセージがじんじん伝わりました。
クラシックの名曲、タイトル等情景をMIxした言葉を歌詞に乗せ、曲調をそのまま歌っても、どこかで聴いているけれど、藤澤さんのオリジナル作品と聴い入っちゃう不思議。奇をてらうアレンジではないところ(が、好きなのです)にクラシックへの敬愛を思いますし、だからこそオリジナルと聞き違える存在の大きさ、凄さにも気づきます。
歌声そして歌詞の魅力に裏付けられた、ご自身が楽曲と真摯に向かわれた賜物であるとも思う。
後半白眉の楽曲です。


帰られたハズの古川さん再登場
追憶のオペラ/塩入俊哉
起承転結を備えたドラマティック極みの楽曲です。プロローグでは回想する主人公とストーリーを想像し、多層の音色が大地を動かしていくかのように広がっていく演奏に慟哭の歌声は、もう私達に瞬きも息継ぎもさせないスぺクタルな物語となる。圧倒的で、威厳ある声色にもしっかりとした声量の持続と存在感が凄かったです。歌の超絶技巧曲。シビアで緊張続きに、やがてエピローグでの柔和な語り口と音色には悲哀を残すが、その温かな歌と音色には感謝の終結を聴きました。
バラ色の人生/E.ピアフ
MCの中で藤澤さんは「今年は明るい曲を」とお話なされた記憶が。
しか〜〜し結構重い曲が多いですよね(笑)。ゆえにこのシャンソンはリズムも歌い口も心地よく気持ちが弛緩状態。ステージの皆様、音楽はもちろん真摯です(笑)楽観視しているのではありませんが、色々な人生があるのよ〜〜っと人情味満載な声に頬も緩みました。
あららら〜〜〜もう二部も終わってしまったぁ
でも
アンコール
VINCERO-ビンチェロ-/G.Puccini
わぁい聴きたかったNessun dorma!
手拍子が会場の一体を強め、歌い始めのポップな声のアタックも強さではなく球体、柔らかでダンサブル。そこがとっても素敵。打ち込まれる鋭く意志的なピアノのアクセント、チェロの打音が、生き生きとした活力を与えていく。続くベルカントの伸びは余分なものを洗い流した清冽さで響きわたるもんだから、もう堪らない。ぐいぐい声の輝くエネルギーを滑らかな横糸で編み進め、ピアノとチェロの軽快なフットワークの縦糸がブレンドされた織物は衣装より(スミマセン)ゴージャス仕立て。天真爛漫な音楽にイメチェン(死語??)して私達にプレゼントしてくださった衣となりました。
ブラボーの嵐!メンバーの紅潮した表情も嬉しかったです。

昨年末、Cotton Clubでのopening曲、が本日のラストナンバー。
愛の賛歌/M.モノ―
最初の『あ〜♪』で悶絶しかける
ジャストの音程で歌いだすのか、上からまたは下からググッと歌いだすか。
考えられておられると思います。すっとかわされたり、奥深くえぐられる表現のヴァリエーションは
CDからでは味わえないコンサートでの醍醐味。
レジェクラ@八ヶ岳高原音楽堂vol.1.で心を打たれた藤澤さんの歌声。
以来CDなどでも聴いてきました。ほんとっに一個人の勝手な耳ですが、
生でのレジェクラを聴く度に、CDとは違った魅力、歌詞の、文字のひとつひとつに
いろんなオプションを加えている試み?みたいなニュアンスを感じる。
ピアノとチェロというシンプルな編成ゆえに際立つのか、より多くのオプションが育っていく期待、
を聴いています。
私の聴き比べでもなく、単に感じた思い込みなのですが記しておきたく書きました。

明るかった夕暮れもすっかり闇に包まれた終演時。
コンサートは終わったけれど
この暗闇や私達の心に脈々と確実に息づいていく2019.約束。
東の空が明るみ、輝かしい太陽が照らす夜明けがそこに

 黎明なり

レジェクラ黎明期の訪れを
輝きの展開を願って止みません。

ありがとうございました。

takako.2019.2.5.